【トイレタンクの故障】症状から分かる原因と対処方法
トイレのタンク内に水が溜まらないことで発生するトラブルもあります。常にタンク内から「ピチョンピチョン」というような音が聞こえてくる場合、水の補給不足である可能性が高いです。
タンクの水不足によって引き起こされる症状
- 水を溜める音が止まらない
- 流れる水の量が少ない
- タンクに水が溜まるのが遅い
それぞれ解説します。
水を溜める音が止まらない
水を溜める音が止まらない場合、原因はいくつか考えられます。
・ボールタップ内フィルターの目詰まり
ボールタップは水の給排水を制御する装置なので、中にあるフィルターが目詰まりすると、水がなかなか溜まらず、いつまでも水を溜める音が止まらないという症状が発生します。
・浮き球の故障
浮き球はタンク内の水量を測っている装置なので、浮き球が故障しうまく水面に浮上できなければ、水が少ないと判断され、「チョロチョロ」と常に音が出続ける症状が発生します。
・フロートバルブの故障
フロートバルブとは、タンク内の栓です。フロートバルブが開くと、便器に水が流れる仕組みなので、汚れや劣化などでうまく栓ができない状態になってしまうと、タンク内に水が溜まらず、常に補給音が聞こえてきます。
流れる水の量が少ない
ボールタップ内のフィルターの目詰まりや、フロートバルブの故障、タンク内の異物混入によりタンク内の水が少ない状態だと、便器内に流れる水が減ってしまいます。節水のためにペットボトルをタンク内に入れている場合も、流れる水の量が減ってしまう可能性があるので注意しましょう。流れる水が減ると、排水ホースのつまりの原因になってしまう可能性が高いです。また、思ったように流れず、何度も流さなければならず手間が増えてしまいます。
タンクに水が溜まるのが遅い
水が溜まるのが遅い理由は、給水量が少ない可能性があります。考えられる原因は以下の3つです。
- ボールタップ内のフィルター目詰まり
- ボールタップ内のダイヤフラムの故障
- 止水栓がきちんと開いていない
【原因①フィルターとダイヤフラム】
長年トイレを使うことで、ボールタップ内のフィルターが目詰まりを起こし、水の排出量が極端に下がることがあります。また、トイレの種類(TOTO、INAX)によっては、ダイヤフラムの動きが悪くうまく水が溜まらなくなってしまいます。ダイヤフラムとは、タンク内へ水を流す際、排水量をコントロールしているパーツです。劣化し、開きづらくなると給水量が減り、いつまでもタンク内の水の音が止まらないという症状が発生します。
【原因②止水栓がきちんと開いてない】
止水栓とは、トイレタンク内へ送る水の量をコントロールする役割を持ちます。止水栓を開くと水が流れ、閉めると水が止まります。何かの作業で止水栓をいじり、きちんと開ききっていない場合は給水量が減り、タンク内へ水が溜まりづらい状態になります。
タンクの補給不足を自分で直す方法
トイレタンクの補給不足の原因はいろいろあるので、まず何が原因かを突き止めることが大切です。
故障原因によって直す方法は変わります。
- 異物を取り除く
- タンク内の部品交換
- 止水栓の調節
それぞれ解説します。
異物を取り除く
タンク内に異物が入っていることで、補給不足になっていることがあります。トイレのタンクは異物が入り込まないように蓋をしているので、入り込むことはあまり考えられませんが、古いトイレの場合汚れが溜まっている可能性があるので、一度タンク内を確認しましょう。また、節水のためにペットボトルを入れている場合、ペットボトルが原因になっていることも考えられます。
タンク内の部品交換
補給不足の症状として考えられる原因は、
- ボールタップ内のフィルター目詰まり
- ボールタップ内のダイヤフラムの故障
- フロートバルブの故障
- 浮き球の故障
この4つです。
ボールタップとは、タンク内にどれだけ水が溜まっているのかを管理するパーツです。給水の際は、ボールタップ内を通りタンクに水が流れます。
【フィルターの清掃手順】
- 止水栓を止める
- タンクの蓋を開ける
- フィルターを取り外す
※フィルターはトイレのタイプによって、設置場所が違います。
使用しているトイレの型番を確認して、取り外しましょう。
※TOTOのトイレは、オレンジの蓋を手で左に回すと外れます。 - 歯ブラシなどを使い、破かないように汚れを落とす
- 元に戻す
- 止水栓を開く
フィルターは簡単に外せるタイプから、工具を使わないと外せないタイプとさまざまです。事前に確認しておくようにしましょう。
【ダイヤフラムの交換方法】
- 止水栓を止める
- タンクの蓋を開ける
- ダイヤフラムを取り外す
※TOTOのトイレでは、浮き球を固定している根元に、ダイヤフラムが取り付けられています。
浮き球を外し、ふたを左に回すと、取り外せます。 - 新しいものに交換する
- 元に戻す
- 止水栓を開ける
ダイヤフラムとは、給水量を調節する弁です。ダイヤフラムが開くと水がタンク内に流れ込み、閉まると給水が止まります。ダイヤフラムの動きが悪くなれば、補給不足などのトラブルが発生します。
【フロートバルブの交換手順】
フロートバルブの交換方法は、こちらで記載しているので参考にしてください。
【浮き球のみの交換手順】
- 止水栓を止める
- タンクの蓋を開ける
- スパナを使用し、浮き球を取り外す
- 新しい浮き球を取り付ける
- 止水栓を開ける
※浮き球はトイレの種類により、大きさや長さ、取り付け方法などが違うので品番をよく確認しましょう。
止水栓の調整
止水栓とは、タンク内に水を補給する際に調節するパーツです。止水栓の場所はトイレによって異なりますが、タンクの横かトイレ本体の裏側に設置されていることが多くあります。開く方法はマイナスドライバーで左に回すだけととても簡単です。ネジと同じで、右に回すと閉まり、左に回すと開きます。タンク内の水が溜まりづらい場合、少し左に回し様子を見ましょう。前回まで開いても水が溜まりづらい場合、他の原因が考えられます。
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